ファッショントレンドと品質対応

最新のストリート・ファッション動向('14年3月〜8月)と品質管理上の留意点

1.'14年3月〜'14年8月ストリート・ファッション全体傾向

    • 今シーズンは、90年代調のスポーツとマリンを筆頭に、カジュアルで若々しいスタイルが主流となっている。主なアイテムでは、ボーダーのカットソー、ロゴ入りトレーナー、スエット素材のスカートやパンツ、ギンガムチェックのシャツ、デニムのアウターやスキニージーンズによるコーディネートが支持を集めている。
    • スポーツスタイルの台頭により、バケットハット、キャップ、ナイロンのリュック、ソックスにナイキやニューバランスといったスニーカーなど、小物類でも機能的でカラフルなアイテムが好まれている。
    • 一方で、全体的なスタイルは、スポーツやミリタリー、ワークでありながら、スエットシャツの胸元や袖にオーガンジーを使ったり、ボーダーシャツの胸部分にレースを使うなど、ディテールに繊細な要素の入ったアイテムが目立つ。また、フレアスカートでも、オーガンジーやメッシュなどの透け感のある素材を使用したものが広まっており、スポーツスタイルでありながら、フェミニンな雰囲気を加えたスタイルが好まれている。
    • 着こなしの点での大きな変化は、ウエストをマークしたコーディネートが広まっており、ブラウスやカットソーの裾をスカートやパンツにインしたスタイルが増えている。これに伴い、ボトムはこれまでの腰履きでなく、ジャストウエストやハイウエストでしっかり胴を覆ったものが多数登場している。また、ミドリフ丈のTシャツでおへそを出した着こなしなど、90年代初頭に流行したスタイルも登場しており、ウエストにポイントを置いたスタイルが注目されている。
    • 今期目立った素材としては、デニムの復活である。ボトムでは、これまでは、チノパンやカーゴパンツ、花柄などのプリントパンツが支持を集めていたが、今年の春以降、スキニー、フレアスカート、ダメージジーンズ、シャツワンピースなどでデニムが多数用いられている。ノンウォッシュのブルーデニムから、ホワイトデニム、ケミカルウォッシュ、デストロイデニムなど、あらゆる素材感のデニムが取り入れられている点も特徴である。
    • フェミニン調のスタイルを好む層の間では、パイナップル、チェリー、レモンなどのフルーツ柄をはじめとする、トロピカル柄のワンピースなど、キュートでフレッシュなアイテムが目立った。また、ベージュや淡いピンクなどのヌードカラーのブラウスも支持が高く、レースのケープカラーがついたもの、衿や袖先にフリルを施したものなどが目立つ。さらに、ニットやカーディガン、シャツブラウス、カットソーの胸元に、パールやビーズ、ラインストーンやスタッズをつけた装飾的なトップスなども好まれている。
    • 夏後半に入り、カモフラージュ柄のタイトスカートなどのミリタリー調、タータンチェックやレジメンタルストライプのパンツやスカートなど、秋のトレンドを取り入れたスタイルも登場している。いずれも、ウールやコットンにスパンデックスを加えて、ストレッチの効いたアイテムが多く、身体にフィットしたスマートなシルエットが好まれている。また、千鳥格子やタータンチェックなど、本来織りにより生じる柄をプリントで表現したものが好まれている。

2..'14年3月〜'14年8月ストリート・ファッョンの特徴的なスナップ

  • (1)
    90年代のストリートスタイル全盛の時代を彷彿とさせるカジュアルスタイル。マドラスチェックシャツにスキニーデニム(左)、デニムのライダースジャケットを肩にかけて、シャツの重ね着のコーディネートがきまっている(右)
    2014年4月28日原宿 23℃
  • (2)
    ロゴ入りのトレーナーにサスペンダーつきフレアスカートの組み合わせ(右)。カジュアルなトレーナーの袖は、レース使いになっており、キュートな雰囲気が加味されている。
    2014年4月27日渋谷 23℃
  • (3)
    黒のトリミングがポイントのボーダーのジャケット(右)、トリコロール配色のボーダーの肩だしトップス(右)など、マリン調のボーダーの人気も高い。カットソー、ワンピース、スカートなどあらゆるアイテムで用いられている
    2014年4月27日渋谷 23℃
  • (4)
    大振りのネックレスやチョーカーなどの存在感のあるアクセサリー人気に伴って、カットソーやニットの胸元や衿にラインストーンやビーズ、パールをネックレス状にあしらったアイテムが人気を集めている。
    2014年3月23日渋谷 17℃
  • (5)
    ボーダーのタンクトップにシースルーのブラウスを重ね着したり(左)、カレッジロゴTシャツにチュールレースのスカートを合わせるなど(右)、スポーティーなスタイルにフェミニンな要素を加えるスタイルが支持されている。
    2014年6月23日原宿 28℃
  • (6)
    ケミカルウォッシュのデニムシャツに、ハイウエストのホワイトデニム(左)、ワイドなシルエットが80年代風のケミカルウォッシュのGジャン(右)など、今期に入って、デニム素材が多数登場している。
    2014年4月27日渋谷 23℃
  • (7)
    Gジャンやジーンズに加え、デニムのスカートも支持を集めている。ライトオンスのデニムや、シャンブレーなど、柔らかな素材感のあるデニムに、白のトップスなどを合わせて、上品な着こなしに仕上げている。
    2014年6月23日原宿 28℃
  • (8)
    袖先と裾先のカットが特徴的なラグランスリーブのトップスに、カットワークレースのタックスカートのモードな感覚のコーディネート。このスカートのように、透け感のあるアイテムが今シーズンのトレンドとなっている。
    2014年4月28日原宿 23℃
  • (9)
    チェリー柄がキュートな50年代風ワンピースにパステルイエローのカーディガン(左)や、ガーベラ柄ワンピースに裾がスカラップになったジャケット(右)など、優しい色柄を使ったフェミニンスタイルも支持が高い。
    2014年5月25日渋谷 27℃
  • (10)
    ケープ状のレースの衿がポイントのトップスに、フロントボタンがポイントのデニムスカートの組み合わせ(左)。衿と裾にゴムシャーリング、袖はティアードフリルを施したフェミニンなブラウスとショートパンツのコーディネート(右)
    2014年7月28日代官山 31℃
  • (11)
    胸部分にオーガンジーを使いパネル仕立てにしたトップスなど、異素材使いのアイテムが高い支持を集めている。ボトムにはストレッチの効いたタータン柄のパンツを合わせ、秋のトレンドとされるブリティッシュスタイルをいち早く取り入れている。
    2014年7月28日代官山 31℃
  • (12)
    秋に先駆けて、千鳥格子のスカートなどが登場している。千鳥格子を筆頭に、タータンチェックやチルデンニットなど、もともと織りや編みにより生まれる柄だが、これらをプリントで表現したユニークな生地が好まれている(左)。
    )2014年8月31日銀座 26℃

*写真及び解説:共立女子短期大学 生活科学科 カラー&デザイン研究室

品質管理上の留意点

2014年春夏(3月~8月)のストリート・ファッションの動向から見た品質管理面からの留意(アドバイス)事項

<デニム(インディゴ)素材のアイテム>
デニムは着用や洗濯の繰返しで除々に色落ちし白っぽくなります。
そのような特性は味わいとして好まれています。その反面、初期の段階では色移りが考えられますので、摩擦や洗濯試験等で染色堅牢度を確認しておきましょう。
次に着用中と取扱いにおいての注意点です。
着用中の注意点としては、スレ(摩擦)による他のアイテムへの色移りです。
デニムのパンツであれば、淡い色の下着やベルト、椅子やソファー等への色移りが心配されます。デニムのシャツであれば、淡い色のアイテムと重ね着をした時に色移りが心配されます。
特に水に濡れた状態の方が色落ちの危険性が上がります。雨で濡れた時や汗をかいた時は特に 気をつけたいものです。
取扱の注意点としては、洗濯の際は色落ちしますので、新品は単独洗いをおすすめします。
水道水に含まれる塩素の影響で変色する可能性がありますので、長時間の水洗いも避けたいところです。

<マリンのボーダーカットソー>
濃淡の組合せの商品は色泣き(ブリード)が起こることがあります。製品での耐洗濯性にてブリードを 確認することをおすすめします。
カットソー素材は洗濯により収縮やねじれ、型崩れすることがありますので、衣類乾燥機(タンブル乾燥機) を使用しないようにしましょう。自然乾燥で干す際にも、自重により伸びや型崩れが生じることがあります ので形を整えて干すということ、またできればネットの上に平干しにすると型崩れを少なくすることができます。

<ラインストーン・ビーズ等装飾のついたアイテム>
ラインストーンは接着不良によって剥離することがありますので、繰返し洗濯で耐久性を確かめましょう。
ビジューのような大きな装飾は、バリがでていないか確認する必要があります。肌を傷つける原因になるため 忘れずにチェックしたいところです。洗濯は手洗い、もしくは裏返してネットを使用した状態で洗濯機による弱水流の短時間 処理をしてください。衣類乾燥機(タンブル乾燥機)を使用しないようにしましょう。外観変化や損傷が生じることが あります。

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