ファッショントレンドと品質対応

2011年9月~11月のストリートファッションと分析

全体傾向
  • 昨秋は、シーズンの到来とともに、プレッピーやリセンヌなど、トラッド調のスタイルが広まっていた。アイテムでも、カットソーに代わり、ナイロンやポリエステルを使ったブラウス、タータンチェックのスカート、ラウンドカラーの白襟つきのジャンパースカート、メタルボタンのウールブレザーなど、かちっとした雰囲気のアイテムが支持を集めている。
  • トラッド調スタイルに加えて女性らしいフェミニンで優しい素材を用いたスタイルも多数登場している。花柄プリントでティアードフリルを施したワンピースやチュニック、チュール使いのフレアスカート、アコーディオンプリーツのスカート、ひだスカートの裾からレースを覗かせたものなど柔らかな素材感がコーディネートのポイントとなっている
  • 秋冬シーズン通して支持が高いのはニット素材である。ベーシックなコースゲージのセーターなどに加えて、ローゲージのロングカーディガン、ざっくりとしたハンドクラフト調のケーブル編ニットアウター、カウチン風のパターン編ニット、モヘヤやラメニットなどが編み込まれたボディコンシャスなニットワンピースなど、トップス、アウター、ワンピース、ポンチョやマフラーを中心に、ニット人気が高まっている。また、通常は下着やキャミソール類で用いられる、針抜きニットが、ポンチョやセーター類で取り入れられるなど、テクニカルなニットも広まっている。
  • アウターでは、昨年の主流を占めていたダウンやモッズコートなどのカジュアルなコートが激減し、ベージュや紺、グレーなどのPジャケットやダッフルコートなど、ウール素材のトラッドなアウターが好まれている。メルトンなどのオーソドックスな素材のほか、デニムやフリース、ニット、ボア、フェイクムートンなど、非ウールのタイプも多数登場している。
  • (1)
    華やかなバラのプリントと、無地柄の生地を交互に合わせたティアードフリルのミニワンピースなど、フリルやタックでフェミニンな雰囲気に仕立てたアイテムが広まっている。
    2011年9月18日/渋谷/29度
  • (2)
    柔らかな水玉プリントのブラウスは、胸元のラッフルと、袖のパフスリーブのディテールが上品な印象。ボトムのスカートは、中心がプリーツ、サイドにはタックを施した凝ったデザインになっている。
    2011年9月23日/銀座/24度
  • (3)
    トップスを中心にニットアイテムが広まっている。マクラメや針抜きニットなど、透け感のあるニットが新しく登場している。ラグランスリーブやフレンチスリーブなど、身頃と袖とがひと続きになっているデザインが目立つ。
    2011年9月18日/渋谷/29度
  • (4)
    フェイクレザーのライダースジャケットは、裾と袖に切り替えが施され、ギャザーをあしらったフェミニンなデザインになっている。ボトムにはチュール素材を使ったシースルーのスカートを合わせている。
    2011年11月3日/銀座/21度
  • (5)
    シャツやブラウスにニットカーディガン、ボトムにはキュロットスカートやアコーディオンプリーツのスカートを合わせたコンサバティブなコーディネート。ボウタイのブラウスなど、柔らかな素材感のあるものが目立っている。
    2011年11月3日/銀座/21度
  • (6)
    制服をアレンジしたようなトラッド調のコーディネートが広まっている。レザーボタン使いのPジャケットに裾レースのプリーツスカート(左)、レース襟がポイントの紺のワンピース(右)など、スクールガール風の着こなしが支持されている。
    2011年11月20日/原宿/21度
  • (7)
    トラッドなスタイルが広まっている一方で、ヤング層ではデニムのコンビネゾンや、ブリーチデニムのジャケットなど、デニムを使ったアイテムが取り入れられている。その他にもシャンブレー素材のシャツやワンピースの人気も高い。
    2011年11月20日/原宿/21度
  • (8)
    フェミニンな花柄のワンピースに合わせたのは、パイル地とフェイクファーとを掛け合わせたようなボレロ風アウター。アウターの表面は長い毛足を部分的にカットし、ボーダー状の凹凸を出している。
    2011年11月28日/銀座/14度
  • (9)
    カジュアルなGジャンに、エレガントなアニマル柄プリントのティアードドレスの組み合わせ(左)。スカートの裾のスカラップ刺繍使いがエレガント(右)
    2011年4月17日/渋谷/16度

写真及び解説:共立女子子短期大学 生活科学科 カラー&デザイン研究室

品質管理上の留意点

レポートを見て、品質からみの問題として2点を指摘したいと思います。

*その第一は、昨年から始まったこの秋冬物のシーズンには、ニット素材、なかでも5ゲージ以下の貼り密度の粗いコースゲージのものが、セーター、ロングカーデガン、ポンチョワンピースなど各分野に亘って人気を集めております。

そこでこれらの製品について品質管理上注意すべき点をあげますと、水洗いをする場合の要注意事項としてネット使用を忘れないこと及びこれを乾かす際には、平干しが望ましい旨の情報を伝えるようにすることが望まれます。

*次に第2にはこのシ—ズンは、プリーツが結構人気を浴びているようですが、組成にポリエステルがはいっている場合には、少なくとも数回の水洗い試験をしてプリーツの保持性を確認しておく必要があるでしょう。

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