公益財団法人日本繊維検査協会

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指定寸法と実寸法の違い・その原因は?

指定寸法と実寸法の違い・その原因は?

ここに取り上げるケースは、商品はブラジャーです。

サイズはS,M、L,LLの4区分ごとにそれぞれのサイズが設定され、それに

基づいて発注され納品されたものです。

当該製品の検査依頼を受け現品の実寸検査を行いましたところ4サイズのうちの

1サイズが許容範囲から外れ、「重欠陥」の判定をしなければならない。

そのような結果になりました。

ただそれだけのことですが、このようなケースでは該当サイズの製品の全ロット

が不合格扱いになるのはさけられません。

そのロスがどれ程になるでしょうか。当事者以外には解りかねることですが、最悪

の場合を想定しますと、検査を担当するわれわれ第3者にとっても耐えきれない思

いにかられます。

なんとかこのようなケースを防止できないか。担当者間で意見を交わしあっていま

すが、

その原因はやはり「発注する側と受注し製造する側の意思疎通の不足にある。」こと

に尽きるように思えてなりません。

これは今に始まったことではなく昔から発注者側の指示書に「前回通り」とされてい

たのが、工場の担当者側の錯誤とか何らかの手違いで誤った対応がなされた事例は古

今東西あとを絶ちません。

こうしたロスを根絶するにはどうすればよいか。実は単純なことですが、まず発注す

る方が手抜きをしないでサイズなり必要事項は指示書に明記することです。さらにそ

れを受けて立つ工場側でも工程に入る前に指示書を確認することはもちろん出来れ

ば前回の仕様の記録等とも照合し確認すること。要するに品質管理の要諦とも言う

べき

「決して手抜きをしない。」その一言に尽きるのではないでしょうか。

もうひとつ付け加えることを許してもらうならば、「品質管理は時々刻々が勝負で後

悔しても所詮後の祭り。」に過ぎないということです。

以上現場の声を要約しました。

 

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