公益財団法人日本繊維検査協会

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レーヨン製品の欠陥改善法

レーヨン製品の欠点をカバーする方法
今年はレーヨン素材の商品に人気が集まっています。当JFTへの依頼でも正確な統計ではありませんが、生地試験、製品検査ともにかなり前年を上回っております。
その理由は皆さまの方が詳しいと思いますが、レーヨンは確かに絹に似た肌さわり、独特なの光沢とドレープ性に富み、腰がなく、しなやかな感触を持ち、吸湿性も綿より優れて婦人物の素材として人気を集めるだけの十分な特性を備えております。
しかし試験検査の現場ではその過程で寸法変化率(縮み)を中心にかなりの問題商品(不合格品)が発生しています。
レーヨン製品の短所は水にぬれると膨潤収縮が大きいことです。そのため着用、洗濯を繰り返すことにより色むらの発生が徐々に進行します。また水しみが出やすく、しわになりやすいのもよくあげられる欠点です。
ではこれらの短所を少しでも克服する方法はないか。毎度繰り返されるものですが、改めてその方法を次にまとめてみました。少しでも参考にしていただければ幸いです。
1、洗濯は素材の表面(色、毛羽立ち)を損じないために裏返し処理する。
2、セット商品は収縮差を防ぐために一緒に洗う。
3、洗濯によりしわ、縮が生じたときはアイロン(当て布)で伸ばし気味にかけると修正が可能。
4、さらに作る側としてはなるべく収縮しない繊維(ポリエステル、ナイロン等)と混紡することにより収縮や毛羽立ちなどレーヨンの欠陥を補うことが出来るので、この点に配慮するだけの心配りが求められるのは当然である。
5、栽断、縫製の過程で、たて方向に力が加わりすぎると、余計な縮を発生させる原因になるおそれがあるので留意すること。
12年7月2日      投稿者 I.T

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