公益財団法人日本繊維検査協会

ファッショントレンドと品質対応

2010年4月~5月のストリートファッションと分析

全体傾向

  • 春らしい装いが一気に登場したストリートでは、コットン素材のワンピースやマキシ丈のロングワンピースなど、ナチュラルでゆったりとした感覚の装いにシフトしている。
  • 今月の主だったスタイルでは、マキシ丈のドレスをメインにしたフォークロア・スタイル、レースをカジュアルダウンさせた新しい着こなし、フェミニンなウエスタン・スタイル、そしてトロンプルイユなどのユニークなプリントアイテムであり、カジュアルななかにも、ユーモアやフェミニン感のあるものが支持を集めている。
  • 新しい傾向としては、グラデーション使いなど、プリント表現がよりデリケートになっている点である。ニットやチェックなど、本来編みや織りの組織を、あえてプリントで表現するテクニックなどが新鮮に映る。また、レース使いなどの繊細な表現のものでも、Gジャンやスエードのブーツ等で合わせたり、ボーダーのカットソーの裾にレースをあしらうなど、よりカジュアルで、日常着として気軽に着用できるレースアイテムが増えている
  • さらに、夏に向けて注目広まりそうなのが、花柄プリントのコンビネゾンなどの、オーインワンタイプのアイテムであり、フルレングスパンツ以外のキュロットやショートパンツタイプ、より若々しい雰囲気のものが支持を集めそうである。
  • (1)
    小花柄のコットンプリントのマキシ丈ワンピース(左)や、胸元と裾に刺繍を施したナチュラルなコットンのワンピースなど、フォークロア調のアイテムの支持が高まっている。
    (10年5月5日/原宿/25度
  • (2)
    総レースのティアードフリルのマキシ丈ワンピース。フェミニンで繊細なアイテムを、ブレザーやトレッキングシューズでカジュアルダウンさせた着こなし。
    (10年5月5日/原宿/25度)
  • (3)
    渋谷の女性を中心に支持を集めるウエスタン・スタイル(左)。シャンブレーのウエスタンシャツにレースを合わせるなど、フェミニンなディテールが加わっている点が新しい。
    (10年4月3日/渋谷/14度)
  • (4)
    ヤング層から広まり、現在ではキャリア層にまで浸透した小花柄プリントのコンビネゾン。シワになりにくいナイロン素材のさらっとした着心地が支持を集めている
    (10年4月16日/代官山/16度)
  • (5)
    キュートなウエスタン・スタイルのボトムとして人気を集めるティアードフリルのミニスカート。ケミカルウォッシュのデニムを重ねたハード×キュートなミックステイストが好まれている
    (10年4月3日/渋谷/14度)
  • (6)
    グレーのスエット地のスポーティーなアイテムに、グラデーションのニットを施した個性的なアイテム。グラデーション使いはTシャツやシャツなどにも見られる今年注目の加工。
    (10年4月16日/代官山/16度)
  • (7)
    サロペットと思いきや、Tシャツにプリントでデニムの胸当て部分を表現したトロンプルイユ(だまし絵)プリント。ユニークなプリントTシャツの人気が高まっている。
    (10年4月10日/原宿/10度)
  • (8)
    80年代後半から90年代の初頭のトレンドを彷彿とさせる、グラフィカルなプリント使い。スエットパンツとリュックサックが同じプリントという大胆なコーディネートに注目。
    (10年5月5日/原宿/25度)
  • (9)
    寒暖の差が激しかった4月に特に用いられていたのが、ショールやストールなどのプリントを施した巻物。5月に入ってもウール素材からコットンやシルクなどに変化し、さらに支持を集めている。
    (10年4月16日/銀座/16度)

写真及び解説:共立女子子短期大学 生活科学科 カラー&デザイン研究室

品質管理上の留意点

4月~5月(2010)のストリートファッションの傾向を見て

1.予測通り小花柄のプリントやグラデーション調のプリントが人気を呼んでいます。この傾向は今後しばらく続くものと思われますが、品質面で特に留意してほしいのは、生地の色泣きと残留ホルマリンについて、さらに顔料使いの場合には特に洗濯の表示などの問題です。納期を急ぐとか、追加生産の場合など油断すると、問題商品が混入する恐れがないとも限りません。あえて一言付け加えておきます。

2.レースをカジュアルダウンさせた新しい商品がいたるところに出回っていますが、この場合にも、
(1)レース地の色が濃いものは往々にして移染が問題になることが、また
(2)縫製された部分の縫い糸切れや、洗濯後、えりやそで部分の反りが発生すること
がよく見受けられます。
縫製の際に工場側によく注意するように指示してほしいものです。 

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